2026年9月6日日曜日

「実際にAI・Python・LINE/メール通知まで使って、この情報レーダーを作る方法」

 「実際にAI・Python・LINE/メール通知まで使って、この情報レーダーを作る方法」


まず重要なのは、AIに気象情報そのものを予測させるのではなく、気象庁などの一次情報をPythonで取得 → 必要な情報だけ抽出 → AIで人間向けに要約 → LINE/メールへ通知という構成にすることです。

気象庁は防災気象情報を機械判読可能なXML形式で提供しており、2026年5月からの新しい防災気象情報に対応したXML資料も公開しています。台風情報には「全般台風情報」のXMLもあります。

まず完成形をイメージする

        気象庁
          │
          ▼
    防災情報XML
          │
          ▼
       Python
          │
    ┌─────┴─────┐
    ▼           ▼
地域判定     台風判定
    │           │
    └─────┬─────┘
          ▼
       AIで要約
          │
    ┌─────┴─────┐
    ▼           ▼
   LINE        メール
    │           │
    └─────┬─────┘
          ▼
     「自分に必要な情報」

例えば、

🚨【防災情報レーダー】
埼玉県で大雨に関する警報が発表されました。

■対象:○○市
■種類:大雨警報
■発表:○月○日 ○時○分
■注意:土砂災害・浸水

詳細は気象庁公式情報を確認してください。

という通知を自動的に送るわけです。


1.最初は「AIなし」で作る

ここが非常に重要です。

いきなりAIを入れないほうがいいです。

最初に、

「気象庁 → Python → LINE」

だけを完成させます。

その後、

「Python → AI → LINE」

に発展させます。

なぜなら、AIが間違えたのか、データ取得が失敗したのか、通知が失敗したのかを切り分けられなくなるからです。


2.気象庁の情報を取得する

気象庁は防災情報XMLを提供しています。

警報・注意報には、対象区域、発表官署、警報・注意報の種類、発表・解除時刻などが含まれます。

また、台風情報にもXMLがあり、台風番号、位置、移動方向、速度、気圧、風などの情報を扱えます。

Pythonではまず、

pip install requests

を入れます。

そして基本形は、

import requests

url = "取得するXMLのURL"

response = requests.get(url)

response.raise_for_status()

xml_data = response.text

print(xml_data)

です。

ここで、

「Pythonから気象情報を取得できた!」

という状態を作ります。


3.次に「自分に関係する情報」だけを抽出する

全国の情報を全部LINEに送ったら、通知が多すぎて使い物になりません。

そこで、

TARGET_AREA = "千葉県"

のように、自分が監視したい地域を設定します。

さらに、

大雨
暴風
洪水
高潮
波浪
台風

などのキーワードを設定できます。

例えば、

KEYWORDS = [
    "大雨",
    "暴風",
    "洪水",
    "高潮",
    "波浪"
]

として、

if any(keyword in xml_data for keyword in KEYWORDS):
    print("重要情報を検出")

というところから始められます。

ただし、本番システムでは単純な文字検索だけに頼らず、XMLの構造を解析するのがおすすめです。

2026年の新しい防災気象情報ではXML電文の体系も整理されているので、長く使うなら新しい仕様を確認して実装するのが重要です。


4.「前回との差分」を検出する

ここが情報レーダーとして非常に重要です。

例えば10分おきに情報を確認するとします。

毎回、

大雨注意報があります

と通知されたら迷惑です。

そこで、

前回の状態

大雨注意報
      ↓
今回の状態

大雨警報

なら、

「変化した!」

として通知します。

つまり、

取得
 ↓
前回データと比較
 ↓
変更あり?
 ↓ YES
通知

です。

この仕組みを入れるだけで、かなり実用的になります。


5.LINEへ送る

LINEではMessaging APIを利用できます。

現在の公式ドキュメントでは、Messaging APIのプッシュメッセージを使ってユーザー、グループなどへ任意のタイミングでメッセージを送信できます。

例えばPythonから、

import requests

CHANNEL_ACCESS_TOKEN = "あなたのトークン"
USER_ID = "あなたのユーザーID"

url = "https://api.line.me/v2/bot/message/push"

headers = {
    "Content-Type": "application/json",
    "Authorization": f"Bearer {CHANNEL_ACCESS_TOKEN}"
}

data = {
    "to": USER_ID,
    "messages": [
        {
            "type": "text",
            "text": "🚨 大雨警報が発表されました"
        }
    ]
}

response = requests.post(
    url,
    headers=headers,
    json=data
)

print(response.status_code)

という形で送れます。

ただし、LINE側で公式アカウント・Messaging APIの設定が必要です。また、プッシュ送信には送信先についての条件があります。例えば、公式アカウントを友だち追加しているユーザーなどが対象です。


6.ここで「AI」を入れる

ここからが今回の企画の面白いところです。

Pythonが取得した生データをそのままLINEに送るのではなく、

気象庁XML
     ↓
Python
     ↓
必要部分を抽出
     ↓
AI
     ↓
人間が理解しやすい文章
     ↓
LINE

にします。

例えばAIへの指示を、

以下は気象庁から取得した防災情報です。
事実関係を変更せず、重要事項を日本語で簡潔に整理してください。

・対象地域
・警報/注意報
・発表時刻
・災害リスク
・住民が確認すべきこと

推測は禁止。データにない情報は「不明」としてください。

とします。

これが非常に重要です。

AIに「予測」させない。

AIには「整理・要約」させる。

という考え方です。


7.「AIだからこそできること」を追加する

ここから独自性が出ます。

例えば、

レベル1

「大雨警報が出ました」

だけ。

レベル2

AIが、

神奈川県○○市
大雨警報
土砂災害への警戒が必要

と整理。

レベル3

さらに、

【あなたへの通知】

現在地として登録している地域に大雨警報が発表されました。

今回の変更:
注意報 → 警報

重要度:高

気象庁公式情報を確認してください。

というようにする。

これが、

「自分専用防災AI」

です。


8.さらに「台風専用モード」を作る

台風の場合は、

台風発生
 ↓
日本への接近可能性
 ↓
進路
 ↓
中心気圧
 ↓
最大風速
 ↓
暴風域
 ↓
大雨
 ↓
強風
 ↓
高波
 ↓
自分の地域への影響

を追跡します。

気象庁の台風情報には、位置・移動方向・速度・気圧・風などの情報が含まれています。

そこでAIに、

「今回の台風について、前回発表から何が変化したか?」

を要約させる。

これが面白い。

単なる

「台風が来ます」

ではなく、

「昨日から何が変わった?」

を教えてくれるからです。


9.「前回との比較AI」が最も面白い

例えば、

前回

台風○号
中心気圧 980hPa
北上

今回

台風○号
中心気圧 965hPa
北東へ進行

するとAIが、

【変化】
・中心気圧:980hPa → 965hPa
・進行方向:北 → 北東
・勢力が強まっています

※上記は取得した気象庁情報の比較です。

とする。

これなら単なるニュース通知ではありません。

「情報の変化を教えてくれるAI」

になります。


10.メール通知も作れる

メールの場合はGmail APIなどを利用できます。

GoogleのGmail APIには、指定した宛先などを含むメールを送信するsend機能があります。

例えば、

件名:
【防災レーダー】埼玉県 大雨警報

本文:

○月○日 ○時○分

埼玉県○○市で
大雨警報が発表されました。

前回:
大雨注意報

今回:
大雨警報

変更:
警戒レベルが上昇

公式情報:
気象庁

というメールを自動送信できます。


11.最終的には「24時間監視」にする

自分のパソコンを24時間つけっぱなしにする必要はありません。

最終形では、

クラウドサーバー
       ↓
10分ごとに実行
       ↓
気象庁をチェック
       ↓
変化を検出
       ↓
AIで要約
       ↓
LINE通知

にします。

例えば、

  • GitHub Actions
  • クラウドサーバー
  • VPS
  • AWS
  • Google Cloud

などが候補になります。

初心者なら、最初からAWSなどに行かず、

自分のPC → 動作確認 → クラウド

の順番をおすすめします。


12.そして「台風だけ」にしない

ここが、あなたのブログ企画としてかなり面白いところです。

情報レーダーを、

防災レーダー
イベントレーダー
学習レーダー
仕事レーダー
地域情報レーダー

に分けます。

例えばイベントなら、

公式サイト
 ↓
更新を検出
 ↓
AIが内容解析
 ↓
「参加できそう」
 ↓
通知

です。

あなたが最初に感じた、

「知らなかった。もっと早く知っていれば参加できたのに」

という問題を、AIで解決するわけです。


13.究極の形

最終的には、

             INTERNET
                 │
      ┌──────────┼──────────┐
      ↓          ↓          ↓
     気象       イベント     ニュース
      │          │          │
      └──────────┼──────────┘
                 ↓
             Python
                 ↓
          情報の整理・保存
                 ↓
                AI
                 ↓
        「自分に関係ある?」
                 ↓
        ┌────────┴────────┐
        ↓                 ↓
      緊急              興味あり
        ↓                 ↓
      LINE              メール
        ↓                 ↓
        └────────┬────────┘
                 ↓
           自分専用情報レーダー

となります。

これなら、ブログのテーマとしても、

「AIを使って、自分だけの情報収集システムを作る」

というシリーズにできます。


最初に作るべき「最小システム」

いきなり全部作らず、私はこの順番をおすすめします。

段階作るもの難易度
Pythonをインストール
気象庁XMLを取得★★
警報・注意報を抽出★★
地域を絞る★★
前回との差分を保存★★★
LINE通知★★★
AIによる要約★★★
メール通知★★★
24時間自動実行★★★★
イベント・ニュースにも拡張★★★★

①〜⑥まで完成すれば、すでに「自分専用防災レーダー」です。


続編作るとしてどんな順番がいいか想定してみた

第1回

「知らなかった」をなくすために、AI情報レーダーを作る

第2回

気象庁の防災情報XMLをPythonで取得してみた

第3回

大雨・強風・高波だけを自動検出する

第4回

LINEに台風情報を自動通知してみた

第5回

AIに「前回から何が変わった?」を分析させる

第6回

24時間動く自分専用防災レーダーを作る

第7回

イベント情報も自動収集して「知らなかった」をなくす

第8回

AI情報レーダーを1か月運用して分かったこと


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